ニコンイメージングは6月28日、同社製レンズの歴史や開発に関するエピソードを紹介している「ニッコール千夜一夜物語」を更新した。第七十八夜のテーマは「AI Nikkor 45mm F2.8P」。執筆は大下孝一氏が担っている。
AI Nikkor 45mm F2.8Pは、フィルム一眼レフカメラ「Nikon FM3A」とともに登場した、いわゆるパンケーキタイプのMF単焦点レンズ。発売は2001年で、2005年にブラック、シルバーともに生産終了がアナウンスされていた。同じく薄型デザインの同社製MFレンズには、GN Nikkor 45mm F2.8や、AI Nikkor 50mm F1.8S(第六十夜で紹介)などがある。
今回、AI Nikkor 45mm F2.8Pをとりあげるにあたって、大下氏は1980年代から90年代にかけて焦点距離40mm~50mmの薄型レンズが各社より登場し、市場で受け入れられていたと前置きして、同社でも80年代後半に薄型AFレンズの企画・試作が続けられていたと説明。AI Nikkor 45mm F2.8Pは、同社レンズ設計部門としても製品化へ向けた意気込みに満ちた製品として世に送り出されたレンズなのだと振り返っている。
また、開発にあたっては「開放からよく写る高性能レンズであること、小型のFM3Aにマッチする薄型レンズであること、外観が金属で高級感があること」が求められた製品でもあったのだとしている。
同解説ページでは、レンズ構成図や設計上のポイントを交えながら、Z 6にFTZを介して撮影されたサンプルカットが複数掲出されている。
本誌:宮澤孝周

関連リンク ・ニッコール千夜一夜物語 – 第七十八夜(ニコンイメージング)

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投稿者 semorina

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