パナソニックのフルサイズミラーレスカメラ「LUMIX S5」(以下S5)が人気だ。重厚で本格的なイメージの「LUMIX S1」シリーズから一転、軽快な小型ボディを採用したS5は、S1シリーズの高性能をカジュアルな使いごごちで提供。フルサイズミラーレスカメラの裾野をさらに広げてくれる1台となっている。
このページでは開発段階からS5に触れ、現在まで使い込んできたフォトグラファーに登場願い、S5の魅力を掘り下げてみた。
話をうかがったはこの3名だ。 A☆50/Akira Igarashi
一瞬を切り撮ることを目的に全国を駆け巡る「瞬撮」の航空写真家。雑誌、WEB、テレビなど各種メディアに作品を提供するかたわら、ANA社やスカイマーク社のオフィシャル撮影を数多く担当。ヒコーキ撮影に関する記事の執筆を担うほか、カメラメーカーの公式撮影や写真コンテストの審査も行う。多くのヒコーキ撮影講座にて講師を務めるほか、イベントでのトークやテレビ出演もこなす。公益社団法人 日本写真家協会(JPS)会員。
コムロミホ
文化服装学院でファッションを学び、ファッションの道へ。撮影現場でカメラに触れるうちにフォトグラフィーを志すことを決意。アシスタントを経て、現在は広告や雑誌で活躍。街スナップをライフワークに旅を続けている。カメラに関する執筆や講師も行う。またYouTubeチャンネル「写真家夫婦上田家」、「カメラのコムロ」でカメラや写真の情報を配信中。
藤村大介
1970年生、香川県出身。日本写真芸術専門学校卒。海外500都市以上を取材し、世界遺産や街並み、歴史的建造物、スナップ等を撮影。文化や風土を表現に取り込む事で作品作りを行っている。想いを込めた夜景撮影は、近年最も力を入れている分野。日本旅行写真家協会 副会長 (公社)日本写真家協会 正会員 日本大学芸術学部・玉川学園 講師。
聞き手は当サイトのカメラ解説記事などで活躍するフォトグラファーの曽根原昇さんだ。S5ユーザー3名から率直な意見を引き出してもらい、その内容と自身の印象をまとめてもらった。
◇ ◇ ◇
みなさんのLUMIX歴は?
まずは今までのLUMIXの使用歴、およびLUMIX S5を使っての撮影ジャンルをたずねてみた。
A☆50/Akira Igarashiさん
LUMIXを本格的に使用したのは今回のS5が初めてです。僕が飛行機の撮影を専門にしている写真家ということもあって、主に旅客機の撮影をおこないました。使い心地がよくて、それはもうミッチリと使い倒しましたよ。
コムロミホさん
マイクロフォーサーズのGシリーズをずっと使ってきたこともあり、LUMIX歴はかれこれ10年ほどの長いお付き合いになります。とはいえS1は女性の私には大きくて、あまり使う機会はありませんでした。でも、LUMIX G9 PROなみに小さくて軽いS5が登場したことで、スナップはもちろん、日常の記録撮影などでも気軽に使うようになりました。
藤村大介さん
S1シリーズが出た時から、僕の専門分野である夜景を主体とした風景撮影に活用していました。もともと大きな一眼レフカメラをメインに使っていましたので、S1のサイズに違和感を覚えることはなかったのですけど、S5を初めて触ったときには小ささと軽さに感動しましたね。撮影で重量級のレンズと三脚が必須ですので、ボディが軽くなってくれたのは、特に移動時に助かります。
◇ ◇ ◇
小型軽量ボディのメリットとは?
S5の特徴のひとつが、フルサイズミラーレスカメラにして小型・軽量であるところだ。同じ有効画素数(約2,420万画素)の35mmフルサイズCMOSセンサーを搭載するS1のサイズが、約148.9×110×96.7mm・質量約899gであるのに対し、S5は約132.6×97.1×81.9mm・質量約630g。大幅に小さく軽くなっていることが分かる。
有効約2,420万画素の35mmフルサイズCMOセンサーを搭載
それでいてS1(右)よりボディは小型化した
その実際の撮影でのメリット、あるいはデメリットとは?
A☆50/Akira Igarashiさん
実は最近、飛行機の撮影でも女性の方が増えています。ですので、コムロさんもお話していたように、女性の方の負担を軽減できるという意味で、高性能なデジタルカメラの小型化はとても大切なことだなと実感しています。
それと、僕自身の体験で、これはどちらかというと笑い話になりますけど、機内でおもむろに巨大なカメラとレンズを取り出すと、周りの方たちにザワつかれてしまうことがあります。窓から外の景色を撮ることも多いので、これはわりと切実な問題。コンパクトなS5なら、そうした心配もありません。飛行機は持ち込める荷物にも制限がありますので、少しでも大きさや重さを節約できるというのもありがたいことです。
コントラストの強い晴天下で白い機体。ハイライト部分からシャドウ部分に至る階調表現が豊か。淡いグレーなどもしっかり表現されている(撮影:A☆50/Akira Igarashi)
LUMIX S5 / LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. / 70mm / マニュアル露出(1/500秒・F10) / ISO 100
コムロミホさん
今回の作例は広島県の尾道でスナップ撮影をしていますが、尾道はアップダウンが激しい坂の町。さらに、スナップ撮影は足で稼いで被写体に出会うのが大切です。当然、機材は1gでも軽い方が歩き回るのに適していて、その分、シャッターチャンスに巡り合う可能性が高くなります。
女性でありスナップを撮る私にとって、S5の軽快性はまさに正義ですね。Gシリーズや先行のSシリーズカメラの操作性をいい感じで引き継いでいて、小型ながら利便性が高いところも気に入っている点です。
それと、超広角20mmスタートという珍しいズーム域の「LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6」とのバランスが絶妙で、ますますスナップ撮影を楽しめる組み合わせになっています。
柔らかな色調とトーンが心地よいシネライクD2での撮影。同時に撮影した動画作品とほぼ共通の色調に合わせられるのもS5の魅力だ(撮影:コムロミホ)
LUMIX S5 / LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6 / 47mm / 絞り優先AE(1/60秒・F5.1) / ISO 320
藤村大介さん
小さいからといってホールディング性やダイヤルなどの操作性がおざなりになってしまうとガッカリします。でも、S5はS1と比べても使いにくくなったという印象がほとんどないところがスゴイ。いや、むしろ使いやすいカメラだと言えます。撮れる絵が同じ性能であるなら軽いに越したことはありません。
それとこれは完全に僕の趣味ですけど、僕はエッジの効いた力強くて男性的なデザインのカメラが好きなんです。昭和の男だからですかね(笑)。カメラは小型化すると可愛らしいデザインになるイメージをもっていますが、S5は小型化しても僕好みの角ばったデザインを維持してくれているところが好きです。アクセントになっている赤いボタンやラインもカッコいいですよね。
LUMIX S PRO 70-200mm F2.8 O.I.S.に1.4倍テレコンバーターを装着。操作性が良好でシーンを選ばないS5の汎用性は魅力だ(撮影:藤村大介)
LUMIX S5 / LUMIX S PRO 70-200mm F2.8 O.I.S. / 280mm / 絞り優先AE(1/800秒・F4.0) / ISO 2000
◇ ◇ ◇
S5の画質は?
LUMIXといえば、優れたCMOSセンサーと独自のヴィーナスエンジンの組み合わせにより実現される「生命力・生命美」の絵作り思想。もちろん本機S5も同思想を継承している。
また、スチルカメラとしてはLUMIX S1H(以下、S1H)で初搭載された、1画素ごとに低ISO感度回路と低ノイズ・⾼ISO感度回路の2系統を備えた「デュアルネイティブISOテクノロジー」の採用も気になるところ。
ミラーレスカメラとしては肝要となる画質はいかがなものなのか? それを支える数々の技術の効果のほどは?
A☆50/Akira Igarashiさん
LUMIXの絵作りは、全体的にスナップやポートレイト、風景などに向いた味付けという印象が強かったので、シャープな解像感が好まれる飛行機の写真ではどうだろうと、使う前は少し不安に思うことも正直ありました。
しかし、実際に使ってみたら、小さなリベットや文字まで正確に写し止めてくれました。不安は良い意味で裏切られましたね。それどころか、白飛びしやすく平面的に写りがちな機体を、豊かな階調で見事に描き分けてくれます。飛行機の写真ではキャンバスになる、空の微妙なトーンも良好ですね。
AF性能にしても、狙った位置にいつ合焦したのか分からないくらい、速く正確にピントが合います。
あと、これが本当にビックリしたのですが、今まではあまり使ったことのない、ISO 25600のような高感度で撮影してもノイズがほとんど発生せず美しい絵が撮れる。デュアルネイティブISOテクノロジーの実力を思い知りました。
飛行機の撮影は意外に手持ちで撮ることが多いのですが、そんな時に小型軽量なボディと手ブレ補正機構、優れたAF、高感度性能の連携は心強いですね。S5は、動きものでも安心して使える高画質なカメラであるということがよく分かりました。
S5の高感度画質の美しさは圧倒的。これはISO 25600での撮影だ。新レンズ「LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S.」の画質も良好で、光芒の美しさにも注目して欲しい(撮影:A☆50/Akira Igarashi)
LUMIX S5 / LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. / 70mm / マニュアル露出(1/3秒・F16) / ISO 25600
コムロミホさん
私は、普段からカメラ内で絵作りを完成させたいと考えています。今回の写真も、設定を色々と工夫して撮影した、いわゆる撮って出しの写真です。S5には、新しいフォトスタイルがいくつか搭載されていて、それらを使うと昔よく使っていたフィルムのように、優しくて味のある写真が撮れるので楽しいんです。
例えば、フォトスタイルの「L.モノクロームD」は、まるで本物の銀塩モノクロフィルムで撮ったかのような写真を楽しめます。フィルムを思わせる粒状ノイズを載せる機能は他メーカーのカメラでもできますが、S5はデジタルっぽいパターンで生成されたノイズではなく、写真に合わせてランダムに粒状感が変わるという凝ったもの。往年の名作を彷彿とさせてくれるのです。
一方で「L.クラシックネオ」はノスタルジックなカラーネガフィルム調の写真が撮れるフォトスタイルです。こちらも粒状の調整が可能で、カラーネガフィルムらしい色のついた粒状という、L.モノクロームDと同様、かなりのこだわりを感じることができます。同じシーンで動画も撮りたいときは「シネライクD2」がいいですね。
今のところ「L.クラシックネオ」が搭載されているのはS5のみで、同じLUMIXでもGシリーズやS1シリーズより優れているところです。他にもたくさんのフォトスタイルが搭載されていて、それぞれに独自の特徴があります。LUMIXの高度な絵作り思想とフルサイズの広いダイナミックレンジが組み合わさると、何とも言えない、素晴らしくリッチな写真が撮れますよ。
LモノクロームDにフィルムグレインを組み合わせた作品。自然な風合いはデジタルであることを忘れさせる。LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6の焦点域はスナップに好適だ(撮影:コムロミホ)
LUMIX S5 / LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6 / 47mm / 絞り優先AE(1/60秒・F5.1) / ISO 320
藤村大介さん
G9 PROが登場した頃からだったと記憶していますが、「生命力・生命美」という絵作り思想をパナソニックが打ち出してから、解像感以外の画質要素も本当によくなりましたね。とても気持ち良い絵を出してくれるようになって、もちろんそれはS5にも引き継がれています。
S5では、ノイズ特性がグンと良くなったこともあって、さらに画質は向上したと感じています。被写体を前にして、撮る前に感じた頭の中のイメージの再現性が格段に高くなりました。イメージ通りに撮れる、躊躇せず撮れる、というのは重要なことで、これができると撮影の幅が広がって、自分の作風がガラッと変化することさえあると思います。
僕の写真は、解像感も大切な要素ですので、可能な場合、必要な場合はハイレゾモードでの撮影をよくします。S1は、ハイレゾモードでのシャッター速度設定が最長1秒だったのですが、それでは夜景を撮るのが難しいと訴えていたら、S5は8秒までの設定ができるようになりました。ユーザーの声を真摯に聴いて、地味な性能進化を確実に積み重ねていく開発姿勢も、ひいては画質の向上につながっているのでしょう。
露光時間が最長8秒まで設定できるようになったので、夕景や夜景で使いやすくなったハイレゾモード。空の階調も美しい(撮影:藤村大介)
LUMIX S5 / LUMIX S PRO 70-200mm F2.8 O.I.S. / 94mm / 絞り優先AE(4秒・F8.0) / ISO 400
◇ ◇ ◇
動画性能は?
S5は動画を専門にしている人たちからの評価も高いカメラだ。昨今は各社とも、動画撮影機能のスペック向上に鎬を削っていることは周知の事実であるが、そのようななか、S5の動画撮影性能は、どうした点が高評価を得る要因となっているのだろうか。
自分撮りや生配信で役立つフリーアングルモニター
LUMIXではお馴染みのとなった赤い動画撮影ボタン
A☆50/Akira Igarashiさん
僕も最近、動画の撮影が多くなっています。S5は他社の同クラスを超える4K 60Pでの記録が可能ですが、高速に動く飛行機をフィックスで撮る場合など、フレームレートが高い方がいい。30Pよりも60Pある方が助かりますね。
コムロミホさん
小さく軽いボディでありながら、多くの人が満足できる先進機能を備えています。ほぼ必須となるバリアングル液晶モニターをはじめ、4K 60P 10bitでの高画質な記録ができたり、記録時間に制限のないノーカット撮影に対応していたり……モードダイヤルに「S&Q」(スロー&クイックモーション)ポジションもありますよね。初心者からプロユースまで幅広く使えるのではないでしょうか。
ドローンやジンバルへの取り付けもS1シリーズより容易です。それにボディ内蔵の手ブレ補正機能もあるので、ジンバルを使わないちょっとラフな動画撮影にも応えてくれると思います。
「デュアルネイティブISOテクノロジー」は動画でも絶大な効果を見せてくれます。静止画よりもシャッター速度の制限が大きい動画撮影では、高ISO感度でのノイズ耐性の高さがとても重要になるのです。
◇ ◇ ◇
S5とはどんなカメラ?
最後にS5についての総評をそれぞれから話してもらった。以下に紹介しておきたい。
A☆50/Akira Igarashiさん
S5を使っていて強く感じることは「ああ、これは本当にカメラが好きな人、写真が好きな職人が作ったんだなあ」ということです。実際に写真や動画を撮る人が、どのようにカメラを操作するか、何を必要としているかをよく研究して反映してあります。
パナソニックというと家電メーカーという印象をもっている方もいますが、それは決して悪いことではありません。世界的な総合家電メーカーですから、複雑な機能を使いやすくする工夫が、カメラにも随所に施されていて驚きました。
実際、S5は使用頻度の高いボタンやダイヤルは指がかりが良くなっていたり、突起がついていたりと工夫してありますから、暗闇でも迷うことなく設定を変更できます。メニュー画面もうまくまとめられ、分かりやすいと感じました。
最近はスマートフォンのカメラから、ひとっ飛びでフルサイズミラーレスを買う人も少なくないと聞きますが、極端な話、S5ならそんなユーザーでも困ることなく目的の写真が撮れるのではないかと思います。
パナソニックさんのカメラはスチルだけでなく動画に強みを持つカメラが多いので、今後は飛行機動画作品の撮影にチャレンジしてみたいですね。飛行機が描き出してくれる素敵なシーンには、瞬間を切り取るスチル写真ではなく、動画で切り取りたい場面も少なくありません。
もちろん動く被写体もしっかり写し撮れる。以前のミラーレスカメラに比べると、電子ビューファインダーを使った流し撮りも容易になった(撮影:A☆50/Akira Igarashi)
LUMIX S5 / LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. / 300mm / マニュアル露出(1/80秒・F14) / ISO 100
コムロミホさん
最初にミラーレスカメラを作ったのはパナソニックですし、ビデオカメラでは長い歴史と多くの実績をもったメーカー。その歴史の中で、良い部分を素直に取り入れて出来たカメラがS5なのでしょう。
スナップ写真は多くの要因が重なり合って一瞬のシャッターチャンスに巡り合えてるものですが、そんな写真が撮れた時には「今日、S5でシャッターを切ってよかったな」と幸せな気分にさえなります。
最近、「カメラのコムロ」というYouTubeチャンネルを始めました。カメラや写真のことや、日常のことを配信していく予定で、クオリティーの高い動画に仕上げたいと思い、S5を使い始めました。撮影から編集、1本の動画が出来上がるまでの工程が楽しくて、日々奮闘しています。これからは静止画作品を撮り続けながら、動画も本格的にチャレンジしていきたいと思っています。
往年のカラーネガフィルムを思わせるL.クラシックネオでの撮影。印象的な青の色調に加えて、白のトーンも美しく再現されている(撮影:コムロミホ)
LUMIX S5 / LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6 / 47mm / 絞り優先AE(1/2,000秒・F3.5) / ISO 100
藤村大介さん
確かに、カメラメーカーとしては後発ですけど、だからこそ固定概念に縛られることなく、新しい発想のカメラができる。でもこれまでに写真業界で培われてきた良いところを活かす姿勢も持ち合わせているから、コムロさんが紹介したようなフィルムライクな写真を楽しむことだってできるんだと思います。
個人的にもS5を使って、どんどん動画で作品をつくっていきたいですね。今後の情勢を見ながら、旅行先で動画も増やしていきたい。もちろん静止画でもS5を活用して、スナップ撮影にも引き続き力を入れたいと思います。
フルサイズのボケとトーンが、何気ないシーンをドラマチックな印象に。Lマウントレンズも種類が豊富になり、作画にバリエーションが出てきた。このLUMIX S PRO 50mm F1.4のボケは絶品だ(撮影:藤村大介)
LUMIX S PRO 50mm F1.4 / 絞り優先AE(1/4,000秒・F1.6) / ISO 100
◇ ◇ ◇
取材を終えて
筆者はS5を所有していないが、S5のことをよく知りたいと切望していたところ、運よくリアルに使用しているフォトグラファーの話を聞く機会に恵まれた。
3名の話から見えてきたS5の特徴は、S1シリーズに勝るとも劣らないテクノロジーを凝縮した高性能カメラであると同時に、マイクロフォーサーズのGシリーズ並みの機動力を併せ持ったカメラだということだ。
ボディにマッチする小型のキットレンズ「LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6」。広角よりのスナップにぴったり焦点域が特徴だ。自撮りを要するVLogなどでも使いやすい
そして、ユーザーフレンドリーな優れた操作性をもち、広ダイナミックレンジのフルサイズセンサーでリッチな画質が得られ、存在感の強いカメラらしいフォルムで持つ喜びも満足させてくれる……最新モデルなだけあって、これまでのLUMIXの機能が集約され、現時点でのベストバランスを維持できているのだろう。
S1シリーズよりカジュアルな面が強調されがちなS5だが、S1のエッセンスは十分、S5に受け継がれている。パナソニックの真摯なものづくりの精神が感じられる1台なのだ。
曽根原昇
(そねはら のぼる)信州大学大学院修了後に映像制作会社を経てフォトグラファーとして独立。2010年に関東に活動の場を移し雑誌・情報誌などの撮影を中心にカメラ誌等で執筆もしている。写真展に「イスタンブルの壁のなか」(オリンパスギャラリー)など。
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