左から角和憲氏(商品企画担当)、岡本晃宏氏(商品設計担当)、栃尾貴之氏(商品設計担当)
パナソニックが画質設計の軸に据えている「生命力・生命美」とはどのようなアプローチなのかを追う本インタビュー。その考え方や概念を掘り下げた前編に引き続き、後編では具体的な画づくりについて、各種フォトスタイルの設計や特徴を掘り下げていきます。各スタイルにおける生命力・生命美とは、どのような姿なのでしょうか。
フォトスタイルのコンセプト
――フォトスタイルについて質問があります。どのフォトスタイルでも基本的に忠実な再現である、という印象があります。例えばビビッドであっても誇張した表現になっていませんし、特定の色の飽和が早くなる頻度がとても少ないという感触で、フォトスタイルによっての印象の変化が「控えめ」である、と感じています。他社のカメラですと、性格の違いが分かりやすい味つけになっていたりもしますので、かえって印象的です。善し悪しという話ではなく、そういう特徴をもたせた理由はあるのでしょうか?
角 :フォトスタイルの考え方としては、選択したフォトスタイルで1日を通して撮影を楽しめる、といことをコンセプトにしています。つまり、シーンごとに任意で選ぶというモノではなく、例えばヴィヴィッドのまま1日撮影しても不自然な印象を持つシーンがないように出来ているということです。
角和憲氏(商品企画担当)
角 :確かに、個性が弱いというご意見を頂くこともありますので、そういった視点で言えば控えめな性格づけという事になりますが、反面でどのフォトスタイルを選んでもあらゆるシーンに対応でき、常用して頂けるという点に重きを置いて設計をしています。もっと強い効果で、此処一番で1枚の写真のためにホームランを期待したい場合には、クリエイティブコントロールを選択して頂ければ、と思います。 フォトスタイルの種類(14種類)
スタンダード、ヴィヴィッド、ナチュラル、フラット、風景、人物、モノクローム、L.モノクローム、L.モノクロームD、L.モノクロームS、L.クラシックネオ、シネライクD、シネライクV、709ライク クリエイティブコントロールの種類(22種類)
ポップ、レトロ、オールドデイズ、ハイキー、ローキー、セピア、モノクローム、ダイナミックモノクローム、ラフモノクローム、シルキーモノクローム、インプレッシブアート、ハイダイナミック、クロスプロセス、トイフォト、トイポップ、ブリーチバイパス、ジオラマ、ソフトフォーカス、ファンタジー、クロスフィルター、ワンポイントカラー、サンシャイン
※ ※ ※
フォトスタイルのうちL.モノクロームSおよびL.クラシックネオは、LUMIX S5に搭載。7月13日公開のファームウェアアップデートにより、LUMIX S1および同S1Rにも搭載された。6月25日に発売されたマイクロフォーサーズ機LUMIX GH5IIでは、LUMIX S5同様すべてのスタイルが搭載されている。
LUMIX GH5II
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※ ※ ※
岡本 :赤や紫の花をより鮮やかに撮りたい場合に、ヴィヴィッドを選びたくなると思いますが、より鮮やか、言い換えますと派手にしたいからと言って色飽和などの破綻があっては良くないと考えています。
岡本晃宏氏(商品設計担当)
岡本 :例えば色が飽和してしまいますと階調がなくなり、“ペタッ”とした表現になってしまいます。ヴィヴィッドではスタンダードよりも、もちろん派手な方向ではありますが、派手ではあっても飽和させないギリギリまでのところを狙っています。そうすることで花の美しさを引き出せる、という思想で調整しています。
筆者撮影・以下同。/フォトスタイル:スタンダード
LUMIX S5 / LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6(60mm) / プログラムAE(F8・1/60秒・+0.3EV) / ISO 160
――とても納得できるものがあります。確かに特徴的かつ強烈な設定がない代わりに、どのスタイルを選択していても、大げさに言えばそれを選択したことを忘れるくらいに、安定して肉眼に近い自然な表現をしてくれるという印象があります。
ところで、カラーチャートを撮影してみたところ、フォトスタイルで標準的なもの(「L.」とつかないもの)では、色の方向によってはフォトスタイルを変更してもあまり色味や彩度に変化がありませんでした。他社機では仕上がり設定によって色味や彩度が大きく変わる場合がありますが、LUMIXでは基本的な印象の方向があまり変わらず、フォトスタイルによって受ける印象の差が少なく安定している、という方法論を選択していることに新鮮さを感じました。
岡本 :意図的に色相を変化させているものもあり、例えば青空については空の明るさに応じて色相を意図的に変えるなどの、色相に応じた処理を行っていたりもします。
とは言いましても、例えばポートレートシーンで顔の中の肌色に色相の方向に乱れといいますか、斑(ムラ)が生じてはいけませんので、基本的には色相が安定する方向でチューニングを行っています。またヴィヴィッドやナチュラルといったフォトスタイル搭載当初からある設定については、スタンダードに対して、そのバリエーションという意図で設計しています。どちらかと言えば控え目な変化である、という理由の一端でもあるわけです。
ですので、色味によってはフォトスタイルによって色の印象の変化が少ないと言いますか、カラーチャートでチェックしただけでは、その変化の印象がより少ないのでは? と考えています。対して「L.」とした絵づくりでは「こういった表現にしたい」という想いを込めて設計していますので、ニュートラル傾向のフォトスタイルと特徴のある「L.」シリーズという2系統がある、というのが現在のところです。
フォトスタイル:スタンダード
LUMIX S5 / LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6(41mm) / プログラムAE(F8・1/250秒・+0.3EV) / ISO 100
フォトスタイル:ヴィヴィッド
フォトスタイル:ナチュラル
デジタル世代のモノクロ表現
――ところでパナソニックはモノクロ表現に一家言あるメーカーである、と考えています。
LUMIXにおける黒白表現ですが、フォトスタイルにあるL.モノクロームで撮影した感じが、通常のモノクロームと比べてより深いトーンで表現できると感じました。そこで観察してみると、例えば富士フイルムのフィルムシミュレーション「ACROS」のようにフィルムや印画紙のように色に対する感度でもグレーの濃度を決定する要素を持たせてある、というものではなく純粋に色の明度によってグレーの濃度を変化させている、いわばデジタル世代のモノクロ表現という印象でした。この印象は狙ったものなのでしょうか?
岡本 :そうですね、基本的にモノクローム系は色に対する感度についてはフォトスタイルで提供しているフィルター効果によって変えられるという仕様としています。
LUMIX S5 / LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6(20mm) / プログラムAE(F6.3・1/500秒・+0.3EV) / ISO 100(3カット共通)
――グレーの濃度を決めるための根幹になっている部分というのは何か参考にしたものがあるのでしょうか? それとも基準となるフォトスタイルから単純に彩度を抜いた状態、というものなのでしょうか?
岡本 :通常のモノクロームについてはスタンダードから彩度を抜いたものになっていますが、Lモノクローム系では輝度に対するグレーの応答性でフィルムを参考にしています。
LUMIX S5 / LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6(39mm) / プログラムAE(F4.7・1/100秒・-0.3EV) / ISO 100(2カット共通)
――L.モノクロームが誕生した経緯について教えてください。
栃尾 :LUMIX GX7 Mark II(2016年)ではじめて搭載したフォトスタイルです。このカメラはキットレンズとしてライカレンズを組み合わせる事になりましたので、このライカブランドの高い質感描写をもったレンズに相応しいモノクロ表現で撮影を楽しみたいという要望が企画サイドからありました。
栃尾貴之氏(商品設計担当)
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2016年4月7日 12:14
岡本 :それまでのLUMIXのモノクロームは、いまお話しましたように、スタンダードから色情報を抜いたものでした。L.モノクローム系ではより重厚な黒白表現をもたせましたので、そうした黒白写真の世界を常用して頂きたいという想いを込めています。
――ライカレンズの描写性能にインスパイアされた……、ということはL.モノクロームの「L」はLeicaの「L」ということなのでしょうか?
角 :いえ、LUMIXの「L」です。
一同 :笑
岡本 :発表当初はLUMIXの「L」や、上質という意味でLuxuryの「L」などをイメージして、L.モノクロームという名前をつけました。
栃尾 :次にLUMIX GX7 Mark III(2018年。以下GX7 Mark IIIと表記)を開発するぞ、となった際に、このL.モノクロームの市場評価が好意的だったという事をふまえまして、この表現をさらに拡充しようという議論がありました。
LUMIX GX7 Mark III
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栃尾 :GX7 Mark IIIの開発エピソードになるのですが、L.モノクロームの評判は悪くないものの、優等生的で上品過ぎると言いますか「どこか物足りない」という意見がありました。ですので、癖のあるモノクロームを作ろうという企画を立ち上げました。個人的に「写真の基本はモノクロにあり」という気持ちを持っていましたので“拘ったモノクロームを作りたい”という願望も持っていました。個人的にもどうしてもやりたかった事でした。
モノクロフィルムのトーンを理解するために、実際にフィルムを買ってきて撮影・現像し、プリントとフィルムを両面から分析していきましたが、様々な発見がありました。特にモノクロはフィルム現像以上に印画紙への焼き方によって印象や表現が大きく左右されるということを体験として知りました。そこでフィルムそのものだけではなく、さまざまな写真集を参考に画質の設計を行うことにしました。
最終的にはL.モノクロームと比べて、L.モノクロームDではハイライトやシャドー部のトーンを力強く表現できるようにしています。
最終的にはL.モノクロームと比べて、L.モノクロームDではハイライトとシャドーのトーンを強調することで力強さを出しつつ、中間調で全体のバランスを整え立体感のある表現ができるようにしています。
そういった想いを込めてDynamicの「D」という文字を使い、力強い風景写真や金属等をよりリアルな質感で表現できるように注力しています。
フィルムの粒状感をベースにチューニング
――L.モノクローム系の粒状表現はとても印象的で、他社名を持ち出して恐縮ですが、富士フイルムのようなコダワリがあると感じています。
岡本 :モノクロフィルムが持つ銀粒子の粒状感が質感描写に与える影響についても注目しました。実際に、実在するフィルムの粒状を参考にして、粒状を設計しています。
例えば粒の大きさ。これをランダムに発生させることが自然な再現につながっていると理解していますので、ランダム性にこだわった粒状生成のアルゴリズムを設計しました。ですので、撮影画像ごとに固有の粒状性となり、画面内でランダム性が保たれるノイズの質感となるよう、デジタルっぽさを低減し、自然で心地良い表現となるように注力しています。
ではノイズの質感とは何なのか、ということですが、ノイズをただランダムで生成したような表現や、デジタル感のある線状ノイズとならないように注力し、フィルムの銀粒子のように様々な粒が存在している状態を表現することを目指しています。
もっと具体的に言うと、高周波成分のノイズ(ピッチの細かいノイズ)と低周波成分のノイズ(サイズの大きなノイズ)の特性を分析し、デジタルのエッジが効いたノイズ感ではなく、ザラザラしつつも角のとれた優しいノイズ感を再現できるようにしています。
フォトスタイル:L.モノクロームD(粒状Hi)
LUMIX S5 / LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6(60mm) / プログラムAE(F8・1/200秒・+0.7EV) / ISO 100
――個人的な印象になりますが、L.モノクロームDについては表現がKodakのTri-Xに似ているな、と感じています。粒状のカタチと言いますか雰囲気といいますか。写真学生だった時、暗室で引き伸ばしする際に何度もピントルーペでみた粒子のカタチと酷似していると思ったからです。
栃尾 :鋭いご指摘ですね(笑)。そうしたフィルムを使っていた方にそのように言って頂けたことは開発者冥利に尽きると言いますか、嬉しく思います。
――個人的にはL.モノクロームとL.モノクロームDとでは、デフォルトでもシャドートーン、黒の深さが上手く出せていると感じています。乳剤メーカーとしてのノウハウを持っている富士フイルムとは別枠となるでしょうが、それ以外のカメラメーカーではパナソニックが最もコダワリをもってモノクロームに取り組んでいる会社だと考えています。素のL.モノクロームで大切にしているトーン再現というのはどのような部分なのでしょうか?
岡本 :我々が掲げるフォトスタイルの理念の根底に関わる事になりますが、フォトスタイルとして搭載する、ということは、その設定であらゆるシーンに対応し、1日を通してひとつの絵づくりで撮影を楽しむことができる、という考え方としています。また、デジタルの良いところとしてファインダー(EVF)で仕上がりを見ながら現場で作品づくりを楽しんで頂けます。その意味でもコントラストをつけるバランスにはとても気を配って設計しています。
ある特定のシーンにのみ特化するのであれば特徴的なパラメーターにすれば良いのですが、あらゆるシーンに対応させるためにはコントラストは立てすぎても寝かせすぎていても不適当です。中庸性をもたせつつ、豊かな黒白表現をするためにはどうすればいいのか、その試行錯誤を何度も繰り返し検証することで、現在のバランスに到達しました。
――粒状表現についての見識はどのように構築していったのでしょうか? フィルムの研究をしていく中で見出したものであったりするのでしょうか。
岡本 :フィルムが持つ独特の質感再現は、どのような原理で表現されているものなのだろう、という疑問が出発点でした。フィルムの研究中に考え、アタリをつけたのは、感色層による深いトーンの再現と粒状だろう、ということでした。粒状があることで質感と滑らかなグラデーションの表現ができているのだろうという見地は、このようにフィルムの研究から学び得たことでした。
――時期でいうと、どの頃のことですか?
角 :LUMIX G9 Pro(以下、G9 Proと表記)の前頃です。
岡本 :GX7 Mark IIIの時に本格的に粒状機能を採用しています。GX7 Mark IIIの粒状機能を付加した写真を見ていて、モノクロのザラザラとした粒状性のある写真にも心地良さがあるという気づきがありました。ちょうどG9 Proの開発時期でありまして、高感度ノイズを潰しすぎるのではなく、ある程度残した方がむしろノイズの少ない写真よりも質感描写に優れているという評価結果もあり、高感度の絵づくりを見直すキッカケになりました。
柔らかさを意識した第3のL.モノクローム
――LUMIX S5ではL.モノクロームSという新しいモノクロ表現が追加されていて、モノクロ好きとして、とても感激しました。
岡本 :これはL.モノクロームDとは対極にあるソフトな表現のモノクロを目標としています。沢山のモノクロ写真集を参考に「柔らかで美しいグレーの表現とは何か?」を議論し企画したものになります。最終的には「モノクロのポートレートはこう在りたい」という想いを込めています。
ポイントは肌のトーンが優しい表現となるように、トーンの中心を顔の肌色に見定めて設計していることです。眼のあたりの肌の陰影が美しく柔らかくフェードしてくような、明度の設定と全体的に低い方向のコントラストづけで設計しています。
フォトスタイル:L.モノクロームS
LUMIX S5 / LUMIX S 85mm F1.8 / プログラムAE(F2.2・1/250秒・±0EV) / ISO 100
フォトスタイル:L.モノクロームS
LUMIX S5 / LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6(60mm) / プログラムAE(F7.1・1/200秒・+0.7EV) / ISO 100
――L.モノクロームSで最もこだわった絵づくりのポイントはどこになりますか
栃尾 :顔のトーンの表現について、柔らかさを維持したトーンとシャドー部への繋がりという部分にこだわっています。
どうしたらトーンのヌケ方が柔らかくて、シャドーとのバランスを保ちつつ自然にトーンが移ろいで行くか、という部分に注力しました。
――ややハイキー気味で、掠れるような表現が美しいと思います。こういった表現を求める場合、単純にコントラストを下げるだけでは、いわゆるネムい表現となってしまうので、そうしたネムさではなく「柔らかい」と感じられるトーンの表現達成は難しかったのでは? と開発時の苦労が想像に難くありません。
栃尾 :ネムさに寄与するのは明度だと思っています。暗いと「ネムたい」と感じるグレーの割合が多いモノクロになってしまいますので、少し明るめのトーンになるように設計しています。
なので、ネムいという印象よりも明るくて柔らかいという印象のモノクロになっているかと思います。
――実際に同じ露出設定で撮り比べてみますとグレーの明度基準点が変わっています。わかりやすく言うと、同一露出でもL.モノクロームとL.モノクロームSでは画像の明度が違います。フォトスタイルに応じて明るさに限らず基準点が変わることは許容されるのでしょうか?
角 :従来からあるフォトスタイル、例えばスタンダードやヴィヴィッド等については明度の基準点を維持する絵づくりになっていますが、L.シリーズでは絵づくりの中で明るさ方向の多少の調整を行っています。
フォトスタイルは表現力を重視して設計している
――色々なメーカーさんで話を聞いていますと、どんなことでも基準を変えるというのは非常に困難なことだと話されている印象があります。ですので、フォトスタイルによって明るさ方向の変化を許容する、というお話を今実際に聞いてみて、「マジで?」という感想をもちました。ルールの遵守が徹底される製品づくりが一般的な中で、これほどまでに柔軟な姿勢があるというのは本当に驚きです。
岡本 :表現力に重きを置いたフォトスタイルですので、そういう判断が採用されました。
――表現力に重きを置いたフォトスタイルということで、L.クラシックネオが新しく追加されました。L.クラシックネオの設計意図を教えてください。
角 :なぜL.クラシックネオを開発したのか? という話になりますが、まず写真の基本はモノクロである、という想いが我々にはありました。L.モノクローム/L.モノクロームD/L.モノクロームSの3つのL.モノクロームシリーズを開発したことで、黒白表現のフォトスタイルについては「やりきった」と言いますか、LUMIX独自の黒白の世界観を構築し、印象的な表現をつくりあげることができたのではないかとみています。そこで次のステップへ進もうと考えました。それが印象的なカラー表現のフォトスタイルをつくろう、という話だったのです。
岡本 :L.クラシックネオでは、シアンがかった空や柔らかな発色とトーンに注力しました。青空や特に緑色の発色、肌色の再現にはカラーフィルムのような表現に感じて頂けるよう注力しています。
アプローチとしては、ノスタルジックで優しい表現とするためにフィルムを分析し、カラーネガフィルムで撮影された写真集やプリント作品を参考にしています。
スタンダードとの違いを説明しますと、青の発色やトーンの出方をチューニングしています。カラーフィルムの色素による粒状表現を再現しようとこだわっていますので、L.モノクローム系で設計した粒状のランダム生成アルゴリズムも応用しています。これらによってネガフィルムのような再現を実現しています。
拡大画像を見ていただきますとフィルムと同じようなイエローやマゼンタのノイズ成分を持っている事が分かると思います。もちろんメニューで粒状をオフにすることも出来ますので、好みに応じてカラーノイズやノイズ量を選択できます。
フォトスタイル:L.クラシックネオ
LUMIX S5 / LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6(60mm) / プログラムAE(F5.6・1/125秒・+1.3EV) / ISO 100
――L.クラシックネオをじっくりと検証する時間がなく、ざっと撮影した印象で今回のインタビューに臨んでいますが、L.クラシックネオの第一印象は「Kodakのポートラだ!」というものでした。その印象を裏づけるようなお話なので、ニヤニヤが止まりません。
角 :確かに参考にしたカラーフィルムのひとつとしてKodakのポートラもありました。
――沢山のカラーフィルムがある中で参考にした理由はあるのでしょうか?
角 :写真家に対するヒアリングの中で「ポートラを使いたいからフィルムで写真を撮っている」という声も聞かれますし、ワールドワイドでも人気のあるカラーフィルムです。そうしたネガフィルムにみられる特徴をもとに新しいものをつくれないか? と模索したのがL.クラシックネオになります。
――先程ポートラに似ている、と言いましたが、より具体的に言えばフィルムをスキャンしたデータというよりも、ポートラで撮影された写真をスープラという印画紙にプリントした時のような表現、という感触です。モノクロと同じくカラーネガフィルムについてもプリントの仕方で印象が大きく変わります。カラーネガフィルムのどのような点を参考にしたのか興味があります。
栃尾 :おっしゃるとおり、ひとつの銘柄のカラーネガフィルム、と言いましてもやはり印画紙へのプリントの仕方など、取り扱いによって様々な表情を見せることが実際に使ってみたことで分かりました。
もちろんフィルム自体の特徴についても分析は行っていますが、そこから方向性を決定したというのではなく、我々がイメージするL.クラシックネオとはどのような表現なのか、を決めるところからL.クラシックネオの絵づくりは始まっています。ですので、L.クラシックネオの表現イメージはネガフィルムで撮影された作品等を参考にして練り上げていった、というほうが正しいです。
――おそらくカラーネガフィルムで撮影していた世代の人であれば、「これこれ!」という感じで懐かしく思えるのでは? と考えています。
ちなみに、なのですがL.クラシックネオにはデジタルっぽい硬さと言いますか、パキッとした明瞭さが控えめに思います。フォトスタイルによってシャープネスのかけ方やその基準に違いというのはあるのでしょうか?
岡本 :基本的にはフォトスタイルによってシャープネスの設定は統一しています。が、L.クラシックネオにつきましては、独特の表現を重視していますので、デフォルトのシャープネス設定が低めになっています。
――スタンダードとL.クラシックネオで比較した場合、どのくらいシャープネスの基準が違うのでしょうか?
岡本 :L.クラシックネオではかなり弱い、という答えになります。
――少し踏み込んだ話になりますが、シャープネスのかけ方のバランス、これは周波数成分に応じたシャープネスのかけ具合という意味なのですが、それについてもL.クラシックネオは他のフォトスタイルと違うのでしょうか? 質問の意図としては、L.クラシックネオを搭載していない機種でどうにかフォトスタイルを調整してL.クラシックネオのようなシャープ感の表現をしたい場合に、それが可能かどうか? という話になります。
岡本 :L.クラシックネオでは周波数成分に応じたシャープネスのかけ方は他のフォトスタイルとは違うアルゴリズムに変えています。また、シャープネスに限らず色の表現等についても異なる設計で構築していますので、パラメータの調整によって他のフォトスタイルをL.クラシックネオの再現に近づけることはできません。
L.クラシックネオの真髄はWBの連動制御
――色の表現という話がでたところで質問させてください。L.クラシックネオでは他のフォトスタイルと比べてAWBの制御自体も若干異なっているように感じましたが、他のフォトスタイルとは異なるのでしょうか?
岡本 :L.クラシックネオでは、その他のフォトスタイルとは異なり、WBとの連動制御を行っていまして、方向性としては少しシアン味のある調整としています。通常はフォトスタイルとWB制御は独立したものとして動いていますので、L.クラシックネオは特別な立ち位置のフォトスタイルということになります。
――これはAWBだけではなく、プリセットWBについてもシアン方向に基準点がズレているのでしょうか? また仮にシアン味を消したい場合はWBのカスタマイズで微調整できるのでしょうか?
岡本 :はい。プリセットWBについても意図的に調整したWBの基準点としています。こちらはカスタマイズで微調整という項目がありますので、WBポイントを調整して頂ければシアン味の除去が可能です。
生命力・生命美とフォトスタイルの関係
――色々とお話を聞いていて、L.クラシックネオを含めて、L.シリーズは表現と言いますか、撮影者の想いを具現化することに重きを置いているように感じました。しかしルミックスシリーズが目指す、全てを写しとるという「生命力・生命美」というコンセプトとは少しベクトルが異なるようにも感じてしまいます。
栃尾 :先ほど「忠実再現の上に記憶(色)の再現がある」とお話しました。これを、“被写体と向き合って感じた美しさをどう表現するのか”と噛み砕いて考えてみますと、例えば「ノスタルジー」という時間軸のある表現をしたい、という撮影者の意図を具現化するためにL.クラシックネオのフォトスタイルを選んでいただいたとしても、土台としてはやはりありのままを写しとる「生命力・生命美」というコンセプトが重要になると考えています。あくまでも基礎が大切、ということです。
角 :絵づくりの思想はあくまでも幅広い概念を含んだコンセプトとして、受け止めて頂けると幸いです。
――コンセプトが印象的だったこともあり、そちらに引っ張られていました。
ところで、開発時の苦労についてお話いただける範囲で結構ですので、なにか教えて頂けますか? 例えば、開発時では数値的には悪くないけれど、眼で見た印象がよろしくない、という事が多々あったかと思いますし、それぞれのシーンで良い結果が出るようになったとしても統合した場合に狙い通りの結果が出ない、といった難しさが開発にはつきものだと思います。
岡本 :例えばシャープネスのかけ方というのは、風景とポートレートではかけたいシャープネスが異なります。ですので、フォトスタイル:スタンダードひとつでも万能な役回りができるようにすることがとても難しい作業でした。
特にフルサイズ化にともない、画素数の向上などによって解像力がマイクロフォーサーズと比べて素の状態であっても細部再現性が高くなっています。そういった事もありマイクロフォーサーズで行っていた画像処理とは異なる考え方でシャープネスをかける必要がありました。チューニングは正に手探りでしたね。
また最後まで拘った部分は肌色の再現性になります。肌色で自然さを出しつつある程度印象的な表現にしようとすると、赤色の表現が重要になってきます。しかし肌の色と赤色は色相としては似た方向にありますので、最後までチューニングを繰り返しました。
――全体の絵づくりとしては傾向的に測色ベース、いわゆる忠実色の方向性なのでしょうか?
岡本 :フォトスタイル:スタンダードにつきましては、色相にもよりますが基本的には測色ベースな性格です。その基礎を踏まえ、印象面も考慮し、色ごとに強度の調整を行っています。
フォトスタイル:スタンダード
LUMIX S5 / LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6(56mm) / プログラムAE(F5.5・1/60秒・±0EV) / ISO 250
フォトスタイル:スタンダード
LUMIX S5 / LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6(37mm) / プログラムAE(F5.6・1/400秒・-0.7EV) / ISO 100
――先ほどの質問と重複する内容になりますが、なにか技術的な革新によってできるようになった表現はあるのでしょうか? 例えば処理能力の高い映像エンジンの演算力によってより高度な色彩表現が可能になったのか、などです。
岡本 :G9 ProからSシリーズまで、基本的にシステムとして画像処理は共通となっています。ですので、そうしたエンジンに由来する機能として新たな表現技術を入れ込むという事はしていません。
どちらかと言えばセンサーフォーマットによるデータ的な進歩と、それに最適化した処理によって新しい表現を実現しています。
――乱暴な表現になりますが、G9 Proの絵づくりをフルサイズに適用・最適化したらこんな画質になりました、という事なのでしょうか?
角 :絵づくりのベースは同一です。しかしセンサーが大きく多画素になったことで、例えばノイズリダクションについては画素ピッチ等の関係からセンサー由来のノイズが減っています。Sシリーズではノイズが減った分、ノイズリダクション処理に余裕が生まれていることになります。その余剰分を、他の部分にあてがうことで表現力を高めています。
――とても興味深いお話です。例えば、の話ですが、フルサイズで得た知見によって将来のマイクロフォーサーズ機ではセンサーサイズを超えたような表現が出来そうなのでしょうか?
岡本 :研究成果は今後の機種に反映されます、という回答でご勘弁を。
一同 :笑
2つのセンサーフォーマットとその特徴
――マイクロフォーサーズとフルサイズという、2つの柱にはどんな特徴があると思いますか?
角 :マイクロフォーサーズとフルサイズで色再現は全く変えていませんので、例えばG9 Proのユーザーが違和感なくSシリーズの導入ができる、という点はLUMIXの大きな強みになっていると思います。色再現を統一していることで、コンパクトで望遠効果が欲しいシーンはマイクロフォーサーズというように、状況に応じて適材適所で柔軟に機材選択ができるというのは、大きなメリットだと考えています。
マイクロフォーサーズ機のLUMIX G9 Proと35mm判フルサイズ機のLUMIXS1/S1R/S5
――S1登場時にG9 Proと撮り比べをする機会がありましたが、立体感や距離感といったレンズの実焦点距離に由来するところ以外の印象、特に色の表現はほぼ同じで驚いたと言いますか、とても感心した記憶があります。マイクロフォーサーズとフルサイズではセンサーサイズが大きく違うのに違和感のない再現は、一体どんな事をやっているのか? という興味があります。
他社の場合ですとセンサーサイズ以外にもクラスや世代が変わると印象がワリと違うことがあるからです。それが最適化という観点から導き出されたものである、という点は理解できますが、世代交代の早いデジタル機器で、毎回性格を変えられると厳密なシーンでは少々辛いものがあります。
角 :G9 Pro開発時に様々なカメラの実写テストを行って見えてきたことのひとつとして、先ほど豊田さんがおっしゃられた通り、クラスや世代によって色の表現が異なる場合があるというのは驚きのある発見でした。「最適化」という観点ではその通りなのかも知れませんが、我々としては統一した表現でカメラづくりをやっていこうということで一致していました。
岡本 :時代・世代の違うカメラを使ってもそういった齟齬が生じないように構築したのが「生命力・生命美」というコンセプトですし、今後も大事にしたい考え方なのです。
――異なるデバイスで似通った再現に調整するということは非常に困難なのではありませんか? センサーの特性はある程度揃うように設計されるとはいえ、型番が変われば同一メーカー製といえども赤の他人のようなものだと思います。
一同 :笑
岡本 :はい。どう強がっても「簡単」とは言えない苦労がありました。ある程度は機械的な調整によって揃えることは出来ますが、あらゆる状況で近似する性格となるワケではありませんので、チューニングといえば聞こえが良いですが、地道に細かな部分の調整値を追い込んでいくという作業をかなり苦労してやっています。
――ということは、「まだそれやってるの?」なんて他の部署から驚かれることもあるのでしょうね。
岡本 :機種によってはラインが稼働する直前まで調整を繰り返していました。
栃尾 :機械的に調整して、チャートを撮影して確認して問題なくても、実写してみると印象が違うということもありますので、確認と追い込みは最後の最後までやっている部分です。ですので、GシリーズとSシリーズで色の印象が近いと言って頂ける事はとても嬉しいことです。
フルサイズ機を出したからこその気づきとは
――フルサイズ機を開発して良かった点を教えてください。
角 :表現の幅が拡がった、というのは手応えとして感じている部分です。これまでマイクロフォーサーズを開発してきて、そこで苦労した分、フルサイズでは楽ができた、と言うと怒られてしまいますが、余裕が生まれたことで、その余裕を他の表現に注ぎ込めることができるようになりました。
今後はフルサイズで拡げた表現をセンサーサイズの小さなマイクロフォーサーズにも適用できるか、という点が重要になってくると思います。これはフルサイズをやらないと分からなかったことです。
栃尾 :フルサイズ市場に参入したことで、それまでパナソニックのマイクロフォーサーズ機を手にとって頂けていなかったお客様にもLUMIXに興味を持って頂けたことも、ビジネス的に大きなチャンスになっていると思います。
動画ユーザーにつきましてもS/N比が非常に良くなっていますので、暗所で撮影したいというお客様などにとっても選択肢が増えたという点で喜ばしいことです。
ユーザーが増え、多種多様な使い方をされることによって我々に要求されるクオリティレベルについても今まで以上に高いものが期待されるようになりました。開発する側としては大変ですが、様々な課題も見えてくるので、とてもやり甲斐があります。
多方面のお客様に響く絵づくりというのはずっと研究していかなければならないことですので、その足がかりとしてもフルサイズはやってよかったと思っています。
開発者のお気に入りフォトスタイル
――オススメのフォトスタイルや普段使用している設定などがありましたら教えていただけますか?
岡本 :普段はスタンダードで、シーンに応じてナチュラルやヴィヴィッドなどを使い分けるスタイルです。どちらかと言えば従来からある設定を常用しています。
栃尾 :私事になりますが、最近家族が増えたこともあり、L.モノクロームSでポートレートを撮りまくっています。肌の柔らかさを表現できるモノクロームなのでとても気に入っています。
角 :L.クラシックネオが最近気に入っています。懐かしい雰囲気と言いますか、昭和のような雰囲気を表現できるので、そのまま使っています。またL.クラシックネオでは、粒状に色味を追加した“色ノイズ”を追加することが出来ますので、カラーフィルムのような表現が可能です。さらに他のフォトスタイル同様、静止画だけでなく動画でも使えますので、静止画・動画で撮って出しでの新たな表現を楽しんでいます。
写真好きが集まったLUMIXの開発
――ここまでお話を伺ってきて感じたのは、柔軟さとスピード感です。柔軟さについてはGX7 Mark IIIやG9 Proの登場時にも印象的な出来事があり、思わず記事に取りあげた過去があります。これら2機の頃から、それまでボディ前面にレイアウトされていたLバッジが無くなりました。
通常こうした判断は滅多なことではされません。ですのでLバッジのようなブランドイメージを担う「看板」を取り払ってしまう判断がされたことにとても驚いた記憶があります。
栃尾 :あの時は議論が紛糾し、本当に大変でした。
2016年に発売されたLUMIX G8。ボディ前面に「L」のバッジがつけられている
角 :Lバッジを取るというアイデアを出した張本人なので、とても良く覚えています。厳格なルールがありますので、やはりデザイン性を高めながら築き上げたレガシーをどう担保していくのか? という部分を論理的に示さなければなりません。
LUMIXがデジタルカメラ市場に参入したのが2001年のことでした。既に数多く存在しているライバル機の中で、店頭で我々の特徴を表現するということが、そもそもLバッジの担っていた役割でした。しかし当時と現在とでは状況が変わりましたので、Lバッジの役割を終えただろうと考え、廃止させてくれという要望を出しました。
カメラの機能にも当てはまることですが、その時代に応じたものをユーザーに提供したいという気持ちをもって製品の開発をしています。カメラというのは趣味性の高い商品ですので、デザイン・見た目についても時代に応じたものを最適なタイミングでユーザーにお届けする、という想いのもとでなんとか許可をもぎ取りましたが、本当に大変でした。
――やはり看板を廃したシンプルなデザインは美しいく思いますので、このようなデザイン的な進歩はとても好ましいことだと思います。ユーザーの利益というのは、メーカーのブランドイメージに還元されるものだと個人的には考えていますし、こうした取り組みを目のあたりにしますと「ユーザーサイドに立ったモノづくり」を大事にしてくれているのだという気持ちにもなります。
粒状感の表現についてお聞きした時にも感じましたが、発見から採用までのスピード感がとても印象的です。良いアイデアは積極採用するという雰囲気だったり、上司のハンコをもらうハードルが低いといいますか、そういった社風があるのでしょうか?
角 :ハンコをもらう難易度は、他社さんと同様に非常に難易度の高いミッションです。
一同 :笑
岡本 :LUMIXチームが幸運だったのは、これまでの絵づくりを見直して、新しい絵づくりに向けたプロジェクトが立ち上がった時に、写真が好きだったり写真に興味のあるメンバーが集ったことでした。
G9 Proの絵づくりの思想構築ですとかモノクロの写真に必要な要素は何なのか? というディスカッションを1年間繰り返し、並行して開発に着手するという一気通貫でつくりあげるスピードを実現できたのは、やはり写真が好きなメンバーに恵まれたからなのだろうと思っています。
栃尾 :画質設計と製品企画のメンバーだけで絵づくりの思想を決定したのではなく、絵づくりを中心に据えてプロジェクト化し、各方面からメンバーが集まったからこそ成し得たのだと思います。
電気設計ですとかソフト設計、エンジン設計の仕様を考える者もメンバーでした。このようにあらゆる分野の設計者関係者が集いましたので、方向性が決まればメンバーが持ち帰ってそれぞれのセクションで話が進むので、部門間の調整をおこなう手間が省け、結果として非常にスピーディーな展開が可能でした。
――メンバー以外にも写真好きな方は多いのでしょうか?
岡本 :LUMIXという事業が始まってもうすぐ20年になりますが、もともと銀塩写真をやっていない会社です。約20年しかない歴史のわりに写真好きが多いという印象です。社内で写真事業をやるなら、ということでLUMIXチームに異動してくる者もいましたので、モチベーションの高いチームである、というのは胸を張れることだと思っています。
豊田慶記
1981年広島県生まれ。メカに興味があり内燃機関のエンジニアを目指していたが、植田正治・緑川洋一・メイプルソープの写真に感銘を受け写真家を志す。日本大学芸術学部写真学科卒業後スタジオマンを経てデジタル一眼レフ等の開発に携わり、その後フリーランスに。黒白写真が好き。
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