年末恒例のお買い物企画として、写真家・ライターの皆さんに、2021年に購入したアイテムをひとつだけ紹介していただきました。(編集部)
写真に味を添えてくれる“隠し道具”
ご存知のとおり、僕はOMデジタルソリューションズのカメラを愛用しています。コンパクトで軽量、手に馴染んだ操作性など、もはや僕の手と目の延長として日々の撮影を支えてくれています。
一方でEOS R5やα1も導入。様々な機材をケースバイケースで使い分けて仕事をこなしています。
そんな中でも特にお気に入りなのがSIGMAのfp Lです。連載でもご紹介しているようにコンパクトかつ軽量、手のひらにおさまるサイズながら35mm判フルサイズの使い勝手や画質が得られますから、ポートレート撮影のスパイスとしてのほか、バッグへの収まりが良いのでクルクルっとストラップを巻いてプライベートでも持ち出して常用しているほどです。
コンパクトなサイズ感がお気に入りポイントなので、外付けのEVFやグリップはつけていません。そうしたオプションパーツをつけていくと自然と大きくなってきてしまいますので、このカメラである必然性が薄れると思っているからです。
ちらっと触れたとおり、現在はSIGMAを含めて4機種を交互に使用していますが、fp Lの持ち味は“隠れた道具”として活躍してくれるところにあると感じています。というのも僕のポートレートを撮るスタイルでは、カメラ側のテンポが今一歩だということが大きな理由。でもハマった時の写真の仕上がりがよくて、メイン撮影の合間やふとしたシーンを狙う時に欠かせない存在になってきました。
メインに加えてひと味加える名脇役としてのカメラ。メニューやカメラの操作系がシンプルなので、その時々の気分にあった「カラーモード」を選んで撮影を楽しんでいます。
お気に入りのレンズは「24mm F3.5 DG DN|Contemporary」。同じくIシリーズのContemporaryラインにはF2の24mmもありますが、僕はF3.5のほうが好きだなと感じています。いつもは明るいレンズが良いと言っているのですが、このレンズは例外。F2の24mmはちょっと大きくて寄れない(それでも最短撮影距離は24.5cmですが)のに対して、F3.5の24mmは最短撮影距離が10.8cmと驚くほど寄れて、しかもコンパクト。ボディ自体が小さいfp Lのサイズ感や手へのフィット感とともに使い勝手の良さがお気に入りポイントとなっています。
それに加えて、やっぱり単焦点ですから撮影時に画角を決めて「すっと寄っていける」ところも良いなと感じています。背景をいかしながら女の子を入れていく撮り方にもマッチ。カラーモード含めて、その時の気持ちに自然と寄っていける組み合わせとして、常に持ち出すカメラになっています。
昨今では昭和レトロがブーム。そんなトレンド感を意識して背景に年季の入ったホテルの文字看板を入れてモノクロにアレンジしました。(モデル:イ・リン)
SIGMA fp L / 24mm F3.5 DG DN|Contemporary / 絞り優先AE(F3.5・1/6,000秒・+1.3EV) / ISO 1000

近況報告
今年もヨドバシカメラ マルチメディアAkibaで新春記念撮影会をやります。日程は1月1日〜1月3日まで。各日10時〜19時で皆さんを撮影させていただきます。今年は僕に加えて佐藤倫子さんもマルチメディアAkibaで皆さんをお迎えします。すぐ近くのヨドバシカメラ上野店では事務所の近井がカメラマンをつとめます(日程は1月1日〜1月2日です)。心をこめて撮らせていただきますので、ぜひお近くに来られたらよってみてください。

山岸伸の写真のキモチ
第12回:SIGMA fp Lは単焦点で使いたい
カラーモードを作品づくりに活かすポイントとデメリットを受け入れる技を披露
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カメラミラーレスカメラシグマ

キャンペーン
SIGMA 60th Anniversaryキャッシュバックキャンペーン
SIGMA fpシリーズやミラーレス専用設計レンズが対象
2021年10月20日 12:00SIGMA fp L
山岸伸
(やまぎし しん) タレント、アイドル、俳優、女優などのポートレート撮影を中心に活躍。出版された写真集は400冊を超える。ここ10年ほどは、ばんえい競馬、賀茂別雷神社(上賀茂神社)、球体関節人形などにも撮影対象を広げる。企業人、政治家、スポーツ選手などを捉えた『瞬間の顔』シリーズでは、10年余りで延べ800組以上の男性を撮影。また、近年は台湾の龍山寺や台湾賓館などを継続的に撮影している。公益社団法人日本写真家協会会員、公益社団法人日本広告写真家協会会員。

ちょっとそこまで。でも、見た目も大事なのです。

どこまでも豊かな階調に惚れる
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投稿者 semorina

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