サイバートラスト株式会社は9日、オープンソース版統合監視ソフトウェアの最新版である「Zabbix 5.0」をベースに、独自の機能拡張を加えたエンタープライズ向けシステム監視ソフトウェア「MIRACLE ZBX 5.0」を、同日付で一般公開したと発表した。同時に、「MIRACLE ZBX 5.0」対応のサポートサービスを提供開始する。
サイバートラストでは、オープンソース版の統合監視ソフトウェアZabbixをベースに同社が独自開発したシステム監視ソフトウェアとして、「MIRACLE ZBX」を提供している。今回発表されたMIRACLE ZBX 5.0はこの最新版で、2020年5月に発表されたZabbix 5.0をベースに、主に国内企業ユーザーから寄せられた不具合修正や機能拡張などの要望を反映したという。
また、Zabbix 5.0での機能拡張も取り込まれており、Go言語で開発された新しいエージェント「Zabbix Agent2」が追加された。従来のエージェントと比較して、内部の監視処理改善による柔軟な監視設定、並列度の増大、およびGo言語を利用したプラグインシステムによる容易な機能拡張などのメリットが得られるとのこと。
さらに、アプリケーションの更新情報をほかのアプリケーションへリアルタイム提供する仕組み「Webhook通知」を標準で実装している。従来、Zabbixシステムからのアラート通知はメールがメインだったが、Webhook通知により、障害発生時にSlackやMicrosoft Teams、Redmineなど、さまざまなWebサービス/アプリケーションへリアルタイムでの通知が可能になっている。
このほか、より複雑な大量のデータを一括監視するニーズに対応するため、監視結果のフィルタ機能を拡充。さらに、Webフロントエンドのリアルタイム性が進化し、監視結果をすぐに見られるようになった。
なお今回、MIRACLE ZBX 5.0の提供開始に伴い、サポートサービス「MIRACLE ZBX サポートサービス」もMIRACLE ZBX 5.0に対応した。同サービスはMIRACLE ZBXだけでなく、オープンソースのZabbixも対象としており、ソースコード解析を基本としたメニューに加えて、10年の長期サポートやアプライアンスのワンストップサポートなども提供される。
またMIRACLE ZBX 5.0を搭載したシステム監視用仮想アプライアンスの「MIRACLE ZBX Virtual Appliance 5.0」(VMware環境向け)についても、ベータ版(評価版)が公開されているとのこと。
関連リンク プレスリリース MIRACLE ZBX 5.0ダウンロードサイト MIRACLE ZBX Virtual Appliance 5.0 ベータ版(VMware環境向け)ダウンロード MIRACLE ZBX サポートサービス
関連記事
OSS監視ツールのLTS版「Zabbix 5.0」リリース、さまざまなサービスとの連携機能を標準搭載
2020年5月13日
サイバートラスト、OSSの統合監視ソフト「MIRACLE ZBX 4.0」コミュニティ版を公開
2018年11月7日
サイバートラスト、MIRACLE ZBX 4.0ベースのシステム監視用仮想アプライアンスを提供
2019年1月17日
サイバートラスト、「MIRACLE ZBX」と日立の「JP1」との連携を可能にするプラグインを提供
2020年6月2日
サイバートラスト、MIRACLE ZBX 5.0ベースの仮想アプライアンスを提供
2020年9月30日
サイバートラスト、NISTのセキュリティガイドラインに準拠した監視ソフト「MIRACLE ZBX V5.0.9」
2021年3月18日
サイバートラストのシステム監視用仮想アプライアンス新版、セキュリティガイドラインへの準拠を支援
2021年5月12日
サイバートラスト、脆弱性管理機能を追加したシステム監視用仮想アプライアンス
2021年6月23日
サイバートラストの「MIRACLE ZBXサポートサービス」がZabbix 6.0に対応
2022年2月18日
サイバートラスト、Zabbix 6.0ベースのシステム監視ソフトウェア「MIRACLE ZBX 6.0」提供開始
2022年3月16日